ドイツのメーカー、Weber Marking Systems GmbH(Bluhmsysteme GmbHと米国のWeber Packaging Solutionsの合弁会社)が提供するラベリング・コーディング装置には、コグネックスのマシンビジョンテクノロジが組み込まれています。同社は、物流や製造から家庭用品や化粧品にいたる分野向けに、段ボール、ガラス、木材、金属、プラスチック、柔らかいパッケージなどの表面に使用する、幅広い用途のラベリングシステム、インクジェットプリンタ、レーザーマーカなどの印刷・貼付機械を提供する屈指のプロバイダです。
物流を担う顧客が行う密度の濃いオペレーションでは、正確さと高速スループットが生産性と収益性の鍵であり、生産の遅延や中断をなくすためには、Bluhm Weberの機器がラベル、バーコード、RFIDコードの印刷、貼付、読み取りを行うことが極めて重要です。
Bluhm Weberでプロジェクトエンジニアリングと製品管理を担当するイエルク・エムリヒ氏は、Bluhm Weber自動ラベル貼付システムにはコグネックスの専門知識が組み込まれており、顧客は正しい製品の正しい場所に正しいラベルが貼られていると安心していられると述べています。
“当社の最新製品では、コグネックス3D-A1000寸法測定システムで大きな前進がありました”とエムリヒ氏は言います。“私たちはこのシステムを、ラベルを貼る正しい位置を見つけるために使用しています。製品は、ベルトに乗って未登録の順序で到着するため、コンベヤシステム上で無秩序に並んでいますが、3D-A1000により製品がどこにあるか、どのように傾いているかが検出され、その形状が自動ラベル貼付機にコピーされます。ラベル貼付機はそれに従い、ラベルを正しい場所に貼り付けます”。
イノベーションにより築かれた10年にわたるパートナーシップ
Bluhm Weberには50年以上の歴史があり、コグネックスとの関係は10年前、エムリヒ氏がヨーロッパの大規模な展示会に参加したときに始まりました。コグネックスのブースのバナーに、同社の高度なビジョンテクノロジが“レーザーキラー”であると書かれていたことが目を引いたのです
“その段階から、私はコグネックスをフォローしていたので、彼らがカメラをリーズナブルな価格にすることに本当に力を入れていることを分かりました”と彼は述べました。“コグネックスは、私から見ると、急成長している比較的若いコンセプトの会社で、新鮮で非常に柔軟性がありました。重大な出会いがあったのは、Legi-Flexシステムの開発を始めた5年ほど前のことでした”。
コグネックス3D-A1000寸法測定テクノロジを組み込んだLegi-Flex 3Dラベリングシステムは製品の調整ステップを排除し、電子商取引や物流など、時間がものを言う工程のある業界に大きな恩恵をもたらします。このシステムは、段ボール箱や袋の位置と容積を高速で判断し、非接触でラベルを貼り付けます。
コグネックスのビジョンシステムの製品群の信頼性は、Bluhm Weberの高い期待を満たします。エムリヒ氏は次のように語ります。“当社は安価な市場ではなく、信頼と高い性能を重んじるセクターで販売しています。私たちにとって信頼性は非常に重要です。私たちが重視しているのは価格の安さではなく、総保有コストだからです。そこで、総保有コストが常に顧客にとって大きな問題であることを念頭に置き、当社のポートフォリオの中からすべての消耗品、ラベル、インクなどを供給しています”。
“私たちは、点群の識別だけではないビジョンシステムを提供できるパートナーを探していました。上部、下部、隅を検出する必要があったからです。コグネックスは、FT(CAD)ファイル、座標、傾き、ベルト上の位置を検出することができます”とエムリヒ氏は言います。
強力な印刷&貼付ソリューションにテクノロジを対応
Legi-Flexに関するコラボレーションは、コグネックスとBluhm Weberの強力な関係の始まりであり、コグネックスは、ラベリング以外の機能でもBluhm Weberのシステムとの統合を進めました。例えば、ラベルが正しい製品に正しい位置で貼られていることを確認するために、人間が判読できる位置デコーディングを使用するコーディング部門は、特に医薬品の分野で成長しています。
Bluhm Weberの印刷・貼付システムのプロジェクト管理リーダー、エムリヒ氏は、変化する顧客の需要を予測し、それを満たす新製品を開発する責任者です。エムリヒ氏がコグネックスの能力に精通するにつれ、Bluhm Weberとコグネックスの関係はさらに深まりました。“コグネックス3D-A1000が関係を深める鍵となりました”とエムリヒ氏は言います。“競合他社のカメラも使用していましたが、コグネックス3D-A1000にはUSP(独自の強み)、適切な販売担当者、ドイツでの強力なサポートネットワークがありました。歴史があることも理由のひとつです”。
エムリヒ氏はこう続けます。“コグネックスの統合インテリジェンスと自己学習デバイスは、特に人間が判読可能なものをデコードするときに非常に魅力的です。また、コグネックスは単一の製品では、フルレンジの製品を提供しています”。
“コグネックスには、専門の担当者がいるため、とても簡単に顧客にメリットを理解してもらえます。カメラを実装して機械的に調整したり、適切な投影を行ったり、適切なデザインを見つけたりすることは、今や問題ではなくなりました。当社は、顧客からさまざま要求が数多くある、非常に多様な市場で事業活動をしていますが、現在コグネックスで大きなメリットを享受しています。これまで適切なビジョンソリューションを持っていなかった顧客を訪問し、理想的なカメラを供給できるパートナーを紹介し、設置、プログラミング、調整を行うことができます。以前は、適切なソリューションを見つけるのが大変でした。コグネックスは、この点で私たちを大いに助けてくれます”。
コグネックスと初めて会話をしてから10年経った今、エムリヒ氏は、“10年後にコグネックスは本当に「レーザーキラー」になりました。一般的なエンドユーザとのビジネスでは、今後3年~5年の間に残りのレーザースキャナは姿を消すだろうと予想しています”と語りました。
このように、Bluhm Weberは、試行を重ねたコグネックスのビジョン機能を核として製品と信頼性を実証した一連のシステムにより、比類のない速度で、複数の業界セクターで要求の厳しい顧客に高精度のコーディングとラベルリングを提供しています。